病院へ行くべきとき

狂犬病(Rabies レイビーズ)

インドに普通の旅行者として渡航する場合、事前にワクチンを打っておかなければならないほどの緊急性はありません。

ただ、インドの野犬や猿は狂犬病ウイルスを保持している可能性があります。

万が一、咬まれてしまった場合は、傷の浅い深いに関わらずすぐに徹底的に石鹸で傷口を荒い、必ずワクチン接種をしてください。狂犬病ワクチンは、咬まれてから4週間の間に5回接種が必要です。

最初の摂取のタイミングは「遅くとも5日以内」と言われていますが、外務省の医療事情サイトでは「その日のうちに接種」としています。その日に帰国する場合以外は、インドの医療機関で接種してください。


犬(猿)に咬まれました。I was bitten by a dog(monkey). アイ ワズ ビトゥン バイ ア ドッグ(モンキー)

狂犬病の疑いがあります。I am suspected to be rabid. アイ アム サスペクテッド トゥ ビー レイビッド。

狂犬病ワクチンが必要です。I need rabies vaccine.  アイ ニード レイビーズ ヴァクスィーン

注射 Injection インジェクション

ワクチン Vaccine ヴァクスィーン

狂犬病免疫グロブリン(ワクチンと一緒に接種が奨励)Rabies Immune Globulin レイビーズ イミューン グロブリン





インドの総合病院はレベルが高い

意外かもしれませんが、インドは外国からの医療ツアーがあるほど医療レベルが高い国です。問題は、その優秀な病院にいかに適切に迅速にたどり着き、素早く治療にかかってもらえるかです。

海外旅行保険に加入する際、自分が訪れる予定の都市や街の、どの病院がリストにあるか確認し、住所や電話番号はすぐわかる場所に控えておきます。ホテルからの距離や位置関係も地図で見ておくとよいでしょう。

さて、いざ、具合が悪くなりました、というとき。

既往症がない場合、多くは嘔吐・下痢・腹痛かと思います。骨折やひどり切り傷もあるかもしれません。

インドの場合、海外旅行保険のキャッシュレスサービスが受けられる病院は多くありません。支払いの詳細はひとまずおいておき、とにかく「早く、確実に」診療してもらえる病院を選ぶことが大切です。

保険会社のリストにある総合病院(“General Hospital”という)が何キロも離れている場合は、移動に何十分もかけるよりも、対応できるなら近くの個人病院(“Clinic”などと呼ばれる)に行ったほうが体力の消耗が少なくておすすめです。

完全看護ではない病院も多く、点滴の針や包帯を患者側が薬局で用意しなくてはならない場合があります。ひとり旅の場合は、ホテルから誰かに付き添ってもらえればベストです。

病院に行くタイミング

流血がひどいような怪我はもちろんすぐに病院に行きますが、では嘔吐・下痢・腹痛はどのタイミングで病院に行くことを決断したらよいでしょう?

早急に受診したほうがよいのは次の場合です。夜間でも可能なら早く受診したほうがよいでしょう。

  • 外出できない、夜も眠れないほどの激しい下痢・嘔吐
  • キリキリと胃腸を締め上げ、のたうち回るような激しい腹痛
  • 食べ物は一切受け付けず、水を飲んでも吐く

原因は細菌性・ウイルス性の胃腸炎あたりが多いです。よほど大流行しているか、露店で飲み食いするなど無茶をしない限り、かつて旅行者に恐れられた赤痢、コレラ、A型ウイルス肝炎にかかることは稀です。

怖いのは下痢・嘔吐による脱水症状です。重症化すれば痙攣や意識障害にもなりますし、脱水症状がある状態で感染症が一気に進み、命の危険にもつながる場合があります。

水を飲んでも吐く状態が一晩続いたら受診し、点滴等の処置を受けてください。

落ち着くまでは絶食

下痢・嘔吐の後は、日本での胃腸炎などと同じです。できれば1日、絶食して胃腸を休ませてください。水分は必要なので、ポカリスエットのような糖分と塩分が含まれた飲み物をちびちびと飲むようにします。

すこし食べられるようなら、持参していればレトルトのお粥が一番よいです。どんなホテルでもお湯を沸かしてレトルトパックを温めるくらいのことはやってくれます。最近はレトルトパックの扱いも浸透してきてはいますが、そのまま電子レンジにかけたり封を切って温めたりしないよう、“Put this in boiling water, no open please(プット ディス イン ボイリング ウォーター、ノー オープン プリーズ)”と念押ししてください。

日本から持参する非常食のおすすめとしては、白粥(レトルトパック・フリーズドライなど)、具のないスープ類(レトルト・粉末)、経口補水液の粉末(ポカリスウェットなど)、質のよい梅干(気持ちが落ち着きます)があります。

手持ちがなければ、ホテルのレストランや食堂で、スパイス抜き、具も入らないチキンクリアスープ(Chicken Clear Soup)、ベジクリアスープ(Veg Clear Soup)などをリクエストしてください。頼めばだいたいつくってくれます。親切心でついついスパイスなど入れてくれるので、必ず“No spice”(ノースパイス)と念押ししてくださいね。

お粥を指す“Porridge(ポリッジ)”は、インドだとミルクと砂糖でお米やオートミールを煮たものになることが多いです。病み上がりの日本人の胃腸には少し重いです。固形物が大丈夫そうならバナナがおすすめ。柑橘類は刺激が強いのと、ヨーグルトは品質にバラつきがあるので避けてください。