試される女の友情

インド女子旅では、女の友情が試されます。

わかります、ひとりでは不安だから何人かで行動したいという気持ちは。ひとり旅では周囲が許さないという人もいるでしょう。実際、お互いに助け合える場面はあるので、数名のグループでインドを旅するのは賢い選択といえます。

最重要は人選

ただ大事なことがひとつだけあります。

一緒にインドを旅するメンバーは厳選に厳選を重ね、日ごろから遠慮なくものをいえる相手であることです。

予想外の言動をとるインド人、予想外のトラブル、いやます予想外のストレス。

日本ともほかの国ともいろいろな面で違うインドでは、ちょっと予想を超えるようなことが平気で起こりうるのです。そんなとき、バランスのとれたグループならば乗り越えられますが、ひとりでも他人に頼る癖のあるメンバーがいると、のちのちかなり面倒なことになります。

バランスとは

「バランスのとれたグループ」とは、それぞれ得意な分野があり、対等にわたりあえるメンバーで構成されているグループです。

例えば、旅慣れていたり語学が得意だったりと現地で先頭に立てる人、写真や記録なら任せてという人、調べものや事前の手配・予約をマメにできる人、などです。役割を分担しお互いに対等であることが重要です。

「貴女に任せる、私はついていく」というタイプの人はそもそも自由なインド旅には向きません。添乗員つきの主催旅行(ツアー)をおすすめします。このサイトの情報もおそらく不要です。

また、どんな場合でも貴重品(パスポート・現金・クレジットカード等)は各自、自分で管理するのが鉄則です。旅仲間の誰かに預けてはいけません。トラブルが起きたとき、責めたり責められたりする要因を決してつくらないことです。万が一、同じ旅仲間に貴重品を預けるような状況があったとしたら、なにがおきても預かった人を責めてはなりません。

グループの人数

グループ旅の人数は3名をすすめます。昼夜ずっと一緒にいてストレスにならない、トラブルが起きてもお互いに協力できる大親友ならば2名でもよいでしょう。ただ、ふたり旅は一度関係にヒビが入るととても厄介です。大親友だったのに、帰国後は絶交状態という例が実際にあります。

3名ならば全員が全員対立することはあまりなく、対立するふたりの間をとりもつ3人目がいるというのがよいのです。

ホテルの部屋もエキストラベッドを入れるなどして一室で済み経済的ですし、タクシーに乗ったり車をチャーターしたりするにも乗用車一台で事足ります。4名、5名になるとホテルの部屋も分かれますし、ちょっと出かけたくてもタクシーが2台必要だったりと機動力が落ちます。




理想は現地集合、現地解散

ピンで行動できる女子同士が、ひとつの目的のためにガバっと集まり、協力し合い、また去っていくというのが理想のグループ旅といえます。

たとえば、年末年始を想定してみます。

各自、仕事や家庭の事情で到着する日や発つ日はバラバラだけれど、ひとりでは行けない場所に行くために、大晦日12 月31日には、どこそこのホテルに宿泊していること、と取り決めたりする集まり方です。

ひとり旅で難しいことに、車やガイドをチャーターした近隣への小旅行や、格式張ったホテルのレストランでの食事があります。女性ひとりでの車のチャーターなどは安全面で少々不安が残りますし、きちんとしたレストランでの食事はひとりではどうにもカッコがつきません。

そんなとき、共通の目的をもった女子同士で現地集合できるとお互いにメリットがありますし、なにより楽しみが増します。

一番避けたい旅仲間とは

貴女がインド初心者だったとしても、「行ってみたいけど初めてだし貴女についていくわ」という人とだけはインドを旅してはいけません。そういう人には静かに添乗員つきのツアーをすすめましょう。

インド初心者には、依存心の強い道連れは大きな負担です。また貴女自身がそういうタイプならば、悪いことはいいません、多少希望にそぐわない点があったとしても、迷わず添乗員つきのツアーを選ぶことです。

初心者同士が手に手をとりあって「どうしよう、どうしよう」と右往左往していることほど危ないことはないのです。ありとあらゆる悪い輩のターゲットになります。

また「今日なにを食べたい、どこに行きたい」と明確に意見を持たない人も要注意です。朝たまたま早く目が覚めたから、ぶらっとひとりで散歩したい、なんてときにも「貴女が行くなら私も」と用もないのに着いてきます。はてはトイレにまでついてきます。こういう人は、なにか悪いことをしているわけではないにも関わらず、一緒にいる相手を疲れさせる人です。普段は大丈夫でも、インドという非日常にこの手の人がいると、予想以上にストレスになるものです。

道連れのいるメリット

ここまでデメリットばかり書いてきました。やはりインドはそれなりに手強いのです。女の友情くらい簡単に壊れることもままあります。

それでも「ああ道連れがいてよかった」と思えるような瞬間も多々あるのです。

インドを旅していると、普段は物静かな人が突然、感情がむき出しになることがあります。インドという国の持つ躍動感のせいかもしれません。泣いたり笑ったり悲しんだりという感情がフィルターなしにポロっとこぼれることがあるのがインドという国です。

そんなとき、ひとりしみじみと感慨にふけるのもよいのですが、ここに、ツーといえばカーというような道連れがいると、これがまたより一層、味わい深い思い出になります。

これが男性だとどうでしょう。恋人や夫、はたまた行きずりの旅行者(!)。

悪くはないでしょう。感情をぶつけられる相手がいるというのは幸運なことです。

しかし女子という生き物は、どんなに親しい男性であっても、なかなか心の奥底までは開ききれないものです。どこかに見栄やプライドが残ります。

まあもちろん恋人や夫でもかまいませんけれど(行きずりの旅行者はくれぐれも後悔のないように行動すべし)。

なにか忘れ得ぬ瞬間があった。そんなとき、分かち合える誰かがいると、その喜びや悲しみや怒りが本当に特別な記憶になります。